俳優 阿部進之介さんによるインタラアクトとして「『考える力』を身につけるための台本“深読み”ワークショップ」を実施しました! 阿部さんは2003年に『仮面ライダー555』でデビューして以来、テレビドラマや映画、CMなど様々な場で活躍されています。
今回のワークショップでは、ショートフィルム程度の長さの台本を、時間をかけてじっくりと“深読み”しました。
生徒たちには事前に使用する台本が配布され、自分なりに読み込んで来るという宿題が出されていました。
ワークショップがはじまると、まず生徒たちは各々の台本についての解釈を阿部さんに伝えていきます。今回用意された台本は、全15シーン・15ページ。阿部さんはその台本の一文一文に、大切に時間をかけて生徒たちと一緒に”深読み”をしていきます。
たとえば「小屋」という単語一つをとっても、「どれくらいの大きさかな?」「部屋の間取りは?」と丁寧に生徒たちと確認をしていきます。生徒たちはどのように解釈したのでしょうか
阿部さんは、台本を読み取るコツをその状況を「想像する力」だと語りました。「台本の活字から“3D”に起こすことが大切で、正確にできなくても想像力があって、その映像や画が頭に思い浮かべばいい。読むことに慣れているとそれがしやすくなる」と言います。
阿部さんの丁寧なご指導の下、無事にワークショップは終了しました。参加した生徒たちは、台本を”深読み”することの難しさを感じながらも、達成感を得たようでした。
阿部さんは、「その台本がどのような意図を持って書かれたかを掴むことは映画制作という地図の読み方を知ることであり、演技をする前にやるべき非常に重要な作業です」と役を演じるうえで、台本を読み込むということがいかに大切なことなのかを伝えてくださいました。
最後に「演技というものはそもそも非常に難しくて、その役が掴めていないとプレッシャーなどで辛く感じるが、その役や演技の目的を掴むことができるととても楽しくなる」と、ご自身の経験をもとに、役者を目指す生徒たちへエールを送ってくださいました。
▼参加した生徒の声
- 普通に考えると出てこないような細かい状況まで深く掘り下げて考えることができて、それを整理できた。
- 頭を使ったので疲れたけれど、とても楽しかった。
- 台本とか本を読むのが苦手で、頭に入ってこなかったけど、台本を読むときのコツが学べたと思う。
- 台本を読んで疑問に思ったことを色々考えたり、他の人の意見を聞いて新しい発見ができてすっきりした。
- 脚本の全体の流れや役と友達になること、役に興味を持つことの大切さを知った。
- 台本を読んでなぜ?なぜ?なぜ?と掘り下げることがとっても重要だということがわかった。
事後のインタビューでは、阿部さんにとっても、「脚本で断定されていない部分に想像力を働かせて、自分に”疑似体験”させることの重要性」を再認識する機会となったと話してくださいました。
最後はギャラリー参加の生徒たちも交えてみんなでA芸ポーズで記念撮影!
阿部進之介さん、ありがとうございました!
特別講師プロフィール:阿部進之介さん(スターダストプロモーション所属)
2003年、映画『ラヴァーズ・キス』でスクリーンデビュー。主な出演作に、映画『クローズZEROⅡ』(09)、『罪とバス』(15)、『栞』(18)、『キングダム』(19)、2020年12月公開の映画『新解釈・三國志』、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』(14)、TVドラマ『信長協奏曲』(14)、『下町ロケット』(15)、『名もなき復讐者ZEGEN』(19)など。映画『デイアンドナイト』(19)では企画・原案から携わり、長編映画初主演を果たした。
公式サイト:https://www.stardust.co.jp/section1/profile/abeshinnosuke.html