脚本家 小寺和久さんによるトークセッションを開催しました!

2021.04.14

小寺和久さんによるトークセッションを実施しました!

小寺さんは出版社の株式会社KADOKAWAでの勤務を経て、現在では映画を中心にドラマ、CMなども手がける脚本家として活動されています。
脚本家の視点からみる演技の話ということで、いつもとは異なる視点で生徒たちも興味深く耳を傾けていました。

早速、脚本家とはどのような仕事なのかをお話していただきました。小寺さんが「台本を書く仕事」と、簡単に説明をしてくださったあと、なんと実際の映画作品で使われた本物の台本が登場!台本の中身まで見せてくださり、生徒たちにも思わず笑みがこぼれます。

今回のトークセッションのハイライトは、小寺さんが実際に脚本を手がけた映画『デイアンドナイト』の脚本と映像解説。3つのシーンを取り上げ、脚本に映像がつくことでそのシーンの印象がどのように変わるのかということを、実際の台本と映像を見比べながら、脚本家の視点から解説していただきました。

「台本はコンピューターでただ印刷したものだけど、その台本をどのように読み解き、演じたり、テンポを作っていったりするのかは、演じる側の自由なんです。同じ台本でも、役者がどのようにとらえるのかで、作品や登場人物のイメージは大きく変わってくるんです。」

生徒は、「俳優が実際に演じることで、脚本だけを読んだ時には見えなかった、キャラクターが見えてくるのだと感じた」と、脚本が手元にあるうえで映画を見ることに新鮮さを感じていました。

また、本作の裏話として、脚本時点ではカットする予定だったものの、役者の演技が良かったため使われることになったというシーンを紹介してくださいました。演技によって、場面の重要性が変わってくるという、役者が担う大きな役割に改めて気づかされるお話でした。

最後に小寺さんに生徒が質問を投げかけました。

「脚本家が役者をオーディションする際に重要視していることについて」という質問に対して、「脚本をしっかりと読み込み、どこが重要なのかを理解して演じることが出来ているかどうか」だと伝えてくださいました。ただ演じるのではなく、「映画を理解してくれている」ことが伝わってくることが大切なのだと言います。

その他にも、台本にはどこまで細かいセリフが書かれているのかや、登場人物の名前の決め方など、なかなか話を聞く機会のない「脚本家」である小寺さんにだからこそ聞けるユニークな質問が多くありました。

役者を決めるオーディションに、脚本家も参加することは多くあります。脚本家である小寺さんからのお話は、役者を目指す生徒たちにとって、とても貴重な時間になりました。

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